翻訳者の能力。翻訳者としてやっていくために。その1「マーキング力」

今日の記事では、母校の青学から単位をもって米国オレゴン大学へ編入学して卒業し、15年以上に渡って「サステナビリティ・ESG・気候変動」などに特化した専門翻訳会社を経営しながら再び青学(大学院)へ戻ってMBA(修士号)を取得した私・小山ケイが、長年のなりわいである「翻訳」をとりあげて、「翻訳者としてやっていくための能力 ー マーキング力」について書いています。

<もくじ>
●翻訳者の能力。翻訳者としてやっていくために。その1「マーキング力」 
●では具体的に。「翻訳者のマーキング方法」

 

このブログ「小山ケイ:Feel this precious moment」はいくつかのカテゴリーに分かれています。今日の記事は「徒然なるままに、ひぐらし。」のカテゴリーで書きました。同じカテゴリーの過去記事は下からご覧になれます。

●翻訳者の能力。翻訳者としてやっていくために。その1「マーキング力」

横浜の工事現場

[the_ad_placement id=”%e8%a8%98%e4%ba%8b%e6%9c%80%e5%89%8d%e5%88%97″]

私は数年前、はてなブログでもブログを書いていたことがあります。

そのときに、「翻訳者として求められる能力」について触れました。

今日は、その記事を書きながらあらためて確認したことや感じたことを思い出しながら、WordPress用(つまり、このブログ「Feel This Precious Moment by Kay Koyama」)の記事として、新たに書いてみたいと思います。

**********************************

語学ができる人はたくさんいます。

とくに英語の翻訳となると、英語のしゃべりはダメ、という人でも(?)翻訳者になることはできます。

先日のブログ記事にも通じますが、

1) 専門性がある。

2) 長文読解と文法が得意 → 英語から日本語への翻訳を専門とするかたに多いと思います。

3) 日本語と、その外国語に対する力がある(基本)。

などが、翻訳者となるためのおもな能力だと思います。

けれど。

当然ながら、これらは正直、プロであれば基本中の基本。

エージェントなり自分で仕事を取ってくるなりで翻訳者としてコンスタントに仕事をこなしていくには、さらにいくつかの能力が必要だと私は長年の経験から思います。

私が思うに、そのひとつは、「マーキング力」

エージェントでもたくさんの翻訳者を抱えています。

自分ひとりだけで仕事をとってくるときも、競合(?)はあまたいます。

そのなかから、「あなた」とご指名いただく。

そうして仕事に結びつけます。

 

そのためにはまず、「マーキング」。

上記の過去記事にも書いていますが、マーキングとはもともと、犬が電柱などにおしっこをひっかけて、自分の印をすることです。

仕事相手に「犬のおしっこ」と比喩をもちだすのは強烈に響くかもしれませんが、それくらいの能力が求められると私は思っています。

母国語と外国語の能力があるのは上記の通り、「基本中の基本」

 

そのなかでいかに、「あなたにお仕事をしてほしいのです」と言ってもらうか。

 

[the_ad_placement id=”%e8%a8%98%e4%ba%8b%e6%9c%80%e5%89%8d%e5%88%97″]

●では具体的に。「翻訳者のマーキング方法」

 

ビジネスパーソン全般のマーキング方法は上記の過去記事で書きました。

今日は「翻訳者」に的を絞って書いてみます。

 

1) レスポンスが早く、そのレスポンス内容も「ひっかかりがある」。

→ ひっかかりとは、新規性ある事や目新しい情報、ユニークな返答・アイデアなど。

早いレスポンスはいいのですが、ときおり見かけるのが、相手のメールなりことばをそのままオウム返しに返してくるだけの人。笑

あるいは紋切り型で手あかのついた文章。

つまんない。

よって、印象に残りづらいです。

たとえば、「なになにとお申し出いただいたこと、良いと思います。そのようにいたします」「なになにな今日この頃」。

どう良かったんだろうか?具体的なことをききたい。

なんとかな今日この頃なら、私は明日明後日四明後日なそのころに、あなたと海外ビジネスについてパワラン (Power lunch) してみたいです。大笑

 

2) 技術力。

→ これは一朝一夕ではできません。

こつこつと、地道に勉強していくしかありません。

 

3) こまったときに「あ、あの人に頼みたい」と思ってもらえる人間力。

これも、ノウハウ本を読んだだけでは習得できないこと。

相手の気持ちを読む力とか、寄り添う共感性、メールや電話のてにをは、受け答え、礼儀正しさ、社会人としてのマナー、相談しやすいさ(つまり、へんなクセのない人。笑 「あ、この人は社会人として、協調性もあって、友人知人や町内会、コミュニティ、ボランティア活動、学校でも、規律と礼節を守って生活してるんだろうなぁ」と直感で分かる人。「あたしが、あたしが」と場違いな自己主張してこない人)

電話での受け答えも声が通って話ができ、対面であえば、挨拶もちゃんとしている人。

 

4) エージェントなりクライアントなりが、「こうしてほしい」と思ったやりかたをちゃんと、やってくれる人。

我流でやったり、基本を無視したりしない人。

へんなこだわりをもって研究者肌(あるいは職人肌)で仕事をしたりしない人。→納期が遅れることがあります。笑 こういう人は。

「いったん納品した成果物ですが、やっぱりここをこう変更したい。あそこをああ変更したい」と言ってきたりする。もう納品しちゃったってば!

 

5) つまり、「細部に神は宿る」。