今日の記事では、米国大学を卒業し、15年以上に渡って「サステナビリティ・ESG・気候変動・地球温暖化対策・環境CSR(企業の社会的責任)」などに特化した専門翻訳会社を経営している私・小山ケイが、本日の日経特集記事「セブンイレブンの取り組みー環境への貢献で選ばれる店に”.”について書いています。
<もくじ>
●【サステナビリティ】企業のSDGsへの取り組みは 「地球村単位」。
●国境をまたぐ取組であるからこその「考えられる課題」。
このブログ「小山ケイ:Feel this precious moment」はいくつかのカテゴリーに分かれています。今日の記事は「英語(潜在意識を味方につけて)」のカテゴリーで書きました。同じカテゴリーの過去記事は下からご覧になれます。
●【サステナビリティ】企業によるSDGsの取り組みは「地球村」単位。
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日経新聞で連載されている「セブンイレブンここまでやる」のなかで、サステナビリティ(持続可能性)への取り組みについて大きく舵を切ったことについて今日は書かれていました。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO67407520X11C20A2I00000?unlock=1
それを読んでいて、企業はSDGs(持続可能な開発目標)へ取り組むさい、ますます国境をまたがざるをえないのだということをあらためて感じました。
企業が多国籍化したりフラット化(多くの国の企業との分業)しているからです。
サステナビリティや「脱炭素」について語るとき、ともすると「どの国が主導権を握るか」という国際外交の駆け引きで語られることがあります。新聞記事などそうです。
けれど、今日の記事で多国籍企業であるセブンイレブンが米国にあるセブンイレブンやこれから買収予定の全米第3位のコンビニエンスストア「Speedway」にも日本本国と同じ基準を設けることが触れられています。
それを読むと、たとえ目標設定は各国の政治だとしても、実際に行動する(せざるをえない)企業はすでに多国籍・フラット化しているのだから、国境を越えてこの問題に取り組む姿が見えてきます。
以前も私はこのブログで書きましたが、「脱炭素」や「再生可能エネルギー」を「道具」にして各国の政治が主導権争いをしようとも、ネットをはじめとする一般社会・地球社会がすでに国境の壁が低くなりつつあるのだからその試み(思惑)は頓挫するように思えます。
あるいは、「とんだお門違い」。
「こっちはすでに地球村として行動してんだよ」と。>政治に対して。
「脱炭素」や「再生可能エネルギー」は「目的」であって「手段(外交の駆け引きに使われる道具)」ではありません。
そしてさらに上記の記事から気づくのが、それを促しているのは一般市民や個人だということ。
一般市民や個人が「環境にやさしくないセブンイレブンのやりかたは不満です」となるから、セブンイレブン(セブンホールディングス)も「このままでは事業継続は不可能」(上記の日経記事より)と動くことになった。
そして政治をも動かした。2050年までに温暖化ガス(GHG)の排出を実質ゼロにすることを国家元首が所信表明演説で盛り込んで。
個人や一般市民が政治を動かし企業を巻き込んでいく。
SDGsや脱炭素社会の実現には、政治主導で企業や一般市民・個人があとからついていくということもありますが、「個の時代」といわれる昨今、地球単位での行動が求められるときに力を発揮するのは個人である、とあらためて思います。
小山ケイ過去記事】個人によるESG投資の拡大。15年以上に渡る「サステナビリティ専門翻訳会社」を経営してきた私・小山ケイから見て。
●国境をまたぐ取り組みであるからこその「考えられる課題」。
環境報告書や環境CSR報告書製作の時代から言われていたことですが、企業が多国籍化・フラット化するにつれて、「どこまでをサプライチェーンやステークホルダーとするか」という“Boundary”問題があります。
もう30年近くも前のことながらいまだに記憶に新しいのは、NIKEの孫請け企業である東南アジアの工場で児童労働が行われていた問題です。
NIKEにとっては直接の契約企業ではなかったと言われていますが、工場で子どもたちによって作られていたものはNIKEの製品です。だから国際社会はNIKEを厳しく非難した。不買運動すら促しながら。
あの当時、私は米国の、しかもNIKEの創業者であるフィル・ナイト氏の母校であるオレゴン大学に留学していました。米国人学生が憤りながら「不買運動をする」と話していたのを強く覚えています。
児童労働は大きな問題です。けれど企業の側からすると孫請け以下のロングテールのような企業・関係者に関してまで把握するのは現実問題としてかなり至難の業です。時間も費用も労力もかかります。
しかもそれが国境をまたげば、各国の法整備の違いにも関係してくる。
多国籍企業の児童労働問題を例として取り上げましたが、「脱炭素」についてもGHG削減目標のスピード感や設定値の違いも問題となるかもしれません。
これからのSDGsや脱炭素社会に向けた取り組みは、望むと望まざるとにかかわらず、地球単位で行わざるを得ない、ということを頭に入れておく必要がある。
◆税率の違い。
◆優遇措置の違い。
◆意識の違い。
◆削減目標に対するスピード感の違い。
◆社会全体としての取り組みの違い。→ コロナ対策をみても、各国で意識の違いがあるのがわかりましたよね。「病気でもないのにマスクをすることに抵抗を感じる(まるで銀行強盗をするみたい、だそう)」という国民性を持つ国もある(日本人である私にはすみません、理解不可能な感覚ですが・・・)。
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